どうも!KEN塗装の八木田謙二です。
今回はスレート板、カラーベストの塗装について解説いたします。
結構トラブル多いいみたいなので私の知っている範囲ですが良かったらお付き合いください。
まず、塗装できないスレート板というものがあります。
ニチハパミール、松下レサス、シルバス、セキスイカワラUです。
塗装は不向きですので、施行されるのであればカバー工法か葺き替えで進めたほうが
間違いありません。
ケイミュー(株)様(元クボタ松下電工外装(株)様)のコロニアルネオも
ここ4~5年のものはだいぶ改善されたようですが、
その前のものになりますと割れやすいものがあります。
こちらも葺き替えかカバー工法での施工をおすすめいたします。
また、葺き替えかカバー工法以外のもう一つの提案として
"屋根を点検してひび割れが少なく、強度が自然環境に耐えれる程度ある"
と確証を得られれば「塗り替えない」という選択もありかもしれません。
といいますのも
作業時に屋根に乗って割れた、高圧洗浄して割れたのと
自然の負荷で割れたのと原因と結果は同じであっても
受け手によって導き出す答えが変わってきてしまうことがあります。
仮に15年ほど経っていましたら棟板金交換と
今発生しているひび割れを補修する対応でもいいと思います。
もし見た目の問題でどうしても塗りたい場合は高圧洗浄ではなく
弱圧で時間をかけて洗いシーラーを沢山塗って下地を固めて
仕上げる方法を取ったほうがいいと思います。
その場合は塗膜保証はできないので自己責任になりますが…
塗った後に目では見えないひび割れが時間の経過とともに
見えるようになってきてしまうこともあるので
その辺りが注意しておきたいところです。
ノンアスベストのスレート板というのは2004年辺りから
各社屋根メーカーが作り始めたものです。
この"ノンアスベストのスレート板"というものですが
初期の頃の物というのは問題を孕んでおります。
その時期の建物が改修時期を迎えたことで
段々とこのスレート板が劣化した時の状況というのが
はっきりしてまいりました。
お客様の方でご確認いただく方法としては
平成13年4月~平成19年12月に建った建物(または葺き替えた建物)は
注意してください。
ちなみに、コロニアルは塗装をすることにより
・雨漏り抑制の機能を発揮するわけではなく見た目が綺麗になる
・紫外線などから素材表面を守る塗膜を作る
といったことが目的となります。
屋根材の表面であるコロニアルが30年経過したとして
仮に塗装を何度かして見た目で問題がなかったとします。
実は、表面ではなくて、
その下のアスファルトルーフィング、野地板材が劣化している
といったほうが問題です。
これは、室内屋根裏の湿気、結露が原因ですが
野地板材が腐りますと柔らかくなり強度不足で釘が効かなくなってしまい耐風性に悪い影響がでて強風で棟板金、スレート板が飛ばされたりする危険性、上に張ってあるルーフィングも傷み、切れ、破けやすくなり、同時にスレート板も割れやすい状態となります。(固定できて安定してたのが固定が効かなくなり不安定になるのです)もう一点、スレート板が割れたとしても雨が入らないようにしているのはアスファルトルーフィングでありますのでこのアスファルトルーフィングが切れる、破れる、施工時に張り間違え等がなければすぐ雨漏りには直結いたしませんので(でもお気が付きでしたら補修はしたほうがいいです。アスファルトルーフィングは脆いのでその脆さをカバーするための化粧仕上げ材がスレート板でありますから)悪徳業者にせかされても慌てないで下さい。
その点を考慮しますと
屋根はやはり20年〜25年で葺き替えた方が確実・安全であります。
「屋根を塗装したい」となったときに問題なくできる場合もありますが
初期の問題があるノンアスベストのスレート板の場合は
確実な保証ができませんし、不安を感じてしまいます。
コメントをお書きください